情報通信関連
Ethernetベースの統合ネットワーク CC-Link IE
三菱電機株式会社
【CC-Link IEの位置づけ】
CC-Link IEは、情報系からフィールドレベルまでをシームレスにつなぐイーサネットベースの統合オープンネットワークの総称です。
従来情報系を含めたシステム構築には、何らかのコントローラレベルネットワークを用いる必要があり、結果として生産システム全体の最適化(垂直統合)が難しいという問題点がありました。そこで今回CC-Link IEコントローラネットワークを策定し、情報系とフィールドレベルの統合を実現可能としました。
この際、(図1)に示すように既存のCC-Linkとのシームレス通信を定義し、ユーザ資産の継承を可能とした点が特徴です。
図1:シームレス通信による垂直統合
具体的には、製造業各社は、
費用削減-開発期間の短縮・立上期間の短縮・メンテナンスに関わる全ての費用削減とTCO削減
設備の高度化・大型化-機械・ラインの高度化・大型化・複雑化と、より正確な生産
製品ライフサイクルの短縮-新装置の早期導入(開発・立上・生産)と変化に追従した迅速な改造
品質管理機能強化-トレーサビリティ情報収集の強化へ
の対応が求められています。
これらを実現するためにネットワークに要求される機能は・・・
(1)タクトタイム向上のための工程間・装置内の大容量・高速度伝送の実現
(2)製造および品質トレーサビリティ強化のための大容量データ伝送です。
つまり、装置または製造ライン内で使用される高速リアルタイム通信だけでなく、上位系(情報系)と装置または製造ライン間の大容量メッセージ通信を同時に実現し、システム全体の統合を図るためのネットワークが必要とされています。
CC-Link IEは、情報系からフィールドレベルまでをシームレスにつなぐイーサネットベースの統合オープンネットワークです(図2)。CC-Link IEを利用することにより、生産現場だけでなく、情報系を含めた生産システム全体の最適化(垂直統合)を実現できます。
表1:基本仕様
従来情報系を含めたシステム構築には、何らかのコントローラレベルネットワークを用いる必要があり、結果として生産システム全体の最適化(垂直統合)が難しいという問題点がありました。そこで今回CC-Link IEコントローラネットワークを策定し、情報系とフィールドレベルの統合を実現可能としました。
この際、(図1)に示すように既存のCC-Linkとのシームレス通信を定義し、ユーザ資産の継承を可能とした点が特徴です。
企業紹介 CC-Link協会(CC-Link Partner Association:略称CLPA)は、オープンフィールドネットワークCC-Linkを世界に普及すべく2000年11月に設立された、CC-Link製品開発パートナーメーカーで構成される組織です。 日本の名古屋市に本部があり、海外では全世界6ヶ所に海外拠点を設け活動を展開しています。 2007年11月現在でパートナー会員数958社(うち海外は547社)、接続製品数883社となり、グローバルに拡大を続けています。 |
【開発コンセプト】
製造のグローバル化とユーザニーズの多様化に伴い、製造業を取り巻くビジネス環境は年々厳しさを増し、これらビジネス環境の変化に対する迅速な対応が求められています。具体的には、製造業各社は、
費用削減-開発期間の短縮・立上期間の短縮・メンテナンスに関わる全ての費用削減とTCO削減
設備の高度化・大型化-機械・ラインの高度化・大型化・複雑化と、より正確な生産
製品ライフサイクルの短縮-新装置の早期導入(開発・立上・生産)と変化に追従した迅速な改造
品質管理機能強化-トレーサビリティ情報収集の強化へ
の対応が求められています。
これらを実現するためにネットワークに要求される機能は・・・
(1)タクトタイム向上のための工程間・装置内の大容量・高速度伝送の実現
(2)製造および品質トレーサビリティ強化のための大容量データ伝送です。
つまり、装置または製造ライン内で使用される高速リアルタイム通信だけでなく、上位系(情報系)と装置または製造ライン間の大容量メッセージ通信を同時に実現し、システム全体の統合を図るためのネットワークが必要とされています。
CC-Link IEは、情報系からフィールドレベルまでをシームレスにつなぐイーサネットベースの統合オープンネットワークです(図2)。CC-Link IEを利用することにより、生産現場だけでなく、情報系を含めた生産システム全体の最適化(垂直統合)を実現できます。
図2:CC-Link IE 統合オープンネットワーク
基本通信機能 | ネットワーク型共有メモリ通信 (サイクリック通信:リアルタイム通信) メッセージ通信 (トランジェント通信:非リアルタイム通信 |
通信速度/データリンク制御 | 1Gbps/Ethernet標準 |
ネットワークトポロジー | ループ |
データ転送高信頼機能 | 標準でデータ転送を二重化 |
データ転送制御方法 | トークン方式 |
ネットワーク型共有メモリ容量 | 最大256KB |
通信媒体 | IEEE 802.3z マルチモード光ファイバ(GI) |
コネクタ | IEC 61754-20 LCコネクタ(duplexコネクタ) |
1ネットワーク当たりの相接続局数 | 120台 |
局間距離(マルチモード光ファイバ使用時) | 最大550m |
総延長(マルチモード光ファイバ使用時) | 最大66000m |
【現状問題点等】
(1)ネットワーク型共有メモリ通信(サイクリック通信)ネットワーク型共有メモリ通信(図3)を利用することにより、ユーザはコネクション(通信上の送受信局間の関係)を意識せず、メモリに読み書きする感覚で簡単にリアルタイム通信を実現することが可能です。
(2)メッセージ通信を考慮した定時性保証通信メッセージ通信用の帯域を予め確保する機能を持つため、サイクリック通信の安定したデータ転送周期を保証すると共に、メッセージ通信も同時に実行可能となり、高い精度で生産の品質を保つことが可能です。
(3)伝送路二重化技術および光通信技術による高信頼通信標準で伝送路の二重ループを構成しておりコストと 可用性を両立した伝送路の冗長化を実現可能です。また光ケーブルを伝送媒体として採用しているため電気的ノイズによる通信異常を軽減することが可能です。
図3:ネットワーク型共有メモリ(概念図)
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